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内視鏡検査



内視鏡検査について

消化器内視鏡検査というものは、スコープを口から挿入することで、食道、胃、十二指腸を、肛門から挿入することで直腸、結腸を観察することができます。当院の内視鏡は先端部径5.8mmの細いタイプであるため、中型犬以上はもちろん、小型犬や猫の場合でも、体への負担を少なく検査をすることが可能です。
内視鏡検査の注意点
・内視鏡検査は全身麻酔で行う検査になります。全身麻酔を行っても大丈夫かどうか、事前に検査をおこない確認していきます。
・検査前には緊急時を除いて12時間の食事制限が必要となります。

内視鏡検査のようす

胃の入り口

胃の内部

胃内の異物

十二指腸

内視鏡が適応される症例

1.おもちゃなどの異物を誤飲してしまった場合
2.嘔吐、下痢、食欲不振、体重減少など消化器症状が認められる場合

ひも状異物を食べてしまったネコちゃん

ひも状異物を食べてしまって、嘔吐しているとのことで来院されました。
内視鏡検査を行い、摘出しようをしましたが、時間がたってしまい、腸の奥の方まで進んでいました。
このようにひも状異物は内視鏡での摘出が困難になってしまう場合が多いため、注意が必要です。

丈夫な大きいコットンを食べてしまったワンちゃん

大きいコットンを食べてしまったとのことで来院されました。
食べてから直ぐに来院していただいたので、無事に内視鏡で摘出することができました。
時間が経ってしまうと腸閉塞を起こす場合があるので注意が必要です。

内視鏡検査のメリット・デメリット

メリット

  • 異物などを誤食してしまった場合に、開腹手術をせずに摘出することができます。手術のように痛みや、入院のストレスなどの負担を減らすことができます。
  • スコープで肉眼的に消化管内に出血、炎症、潰瘍、腫瘤などの異常がないか確認できます。必要に応じて、生検(小さい組織をとること)をすることでき、がんや慢性腸疾患の診断をすることができます。

デメリット

  • 異物の形状やサイズ(球状ですべりやすかったり、とても大きい場合)によっては摘出できない場合があります。その場合は手術を検討していきます。
  • 内視鏡の長さや消化管の構造上、スコープが入り込める部位には限界があり、消化管の全てを確認することはできません。